No.20 平成9年7月15日号 「軍郷習志野 庶民の生活-1」 防空演習と出征兵士

更新日:2022年09月29日

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「軍郷習志野−庶民の生活−1」 防空演習と出征兵士

 もんぺ姿でバケツやむしろをもち、火元に駆けつける女性たち。この写真は昭和19年の防空演習の様子を写したものです。場所は現在の国道14号線の津田沼6丁目付近です。この頃、京成津田沼駅より南に下った商店街の道路は千葉街道(現・国道14号線)をわたったところで行き止まりになり、そこからは海が広がっていました。この写真が撮られた昭和19年といえば戦争も末期であり、日本全土が戦争の緊迫感に包まれていた時代でした。人々の背景には海水浴場の大きな看板が写っていますが、のんびりと海水浴をするなど許されない情勢となってきている時でした。
 もう1枚の写真は、昭和10年頃津田沼から出征する若者を見送る人々を写したものです。場所は今とはかなり様子が違いますが、現在の津田沼商店街です。この頃の出征兵士たちを歓送するのは地元の国防婦人会で、そこが細事を担っていました。白いかっぽう着に「大日本国防婦人会」のたすきを掛け、出征兵士歓送儀式をかいがいしく取り仕切っていました。昭和29年作成の「戦没軍人軍属遺族名簿綴」によると、旧津田沼町からこのように第二次大戦において戦地に送り出された若者のうち、444名が帰らぬ人となったことが記録されています。市内の墓地に行きますと、墓碑に戦死した場所を彫った墓石が見受けられますが、戦争により愛する家族を失った人々の心痛は察するにあまりあるものだったことでしょう。

防空演習や出征風景の様子が掲載されている表紙の写真

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