No.19 平成9年6月15日号 保育所として利用されていた旧旅団司令部

 習志野警察前の交差点から大久保駅方面に抜ける市道は、市内から船橋市三山を抜け成田街道・八千代台方面を結ぶ道路の延長にあり、市内を縦断する道路として重要なものとなっています。しかし、大正7年の帝国陸地測量部の地図を見ますと、この道路は現在の警察署のある交差点から南側には延びていませんでした。三山方面から来たT字路の正面には、第一・第二と二つの騎兵旅団司令部の正門がおかれ、道路をはさんで並んで配置されていた四つの騎兵連隊を統括していました。

 この旅団司令部の建物は、戦後、昭和22年から昭和40年まで、私立の大久保保育所の一部として利用され、多くの子どもたちの生活の場として活用されていました。教育委員会には、保育所として利用された後、市道建設のため取り壊す前に内部を写した写真が残っています。さすがに司令部として使用されていただけあった、立派な装飾が施された重厚な造りになっていたようです。
 この旅団司令部も、市道建設に伴い八幡公園西側に移設された門柱にのみ、往時の面影を残しています。