No.107 平成20年7月1日号 市史を食べよう
市史を食べよう ドイツ捕虜編1
食に歴史あり。
習志野の歴史の中でどんなものが食べられてきたのかレシピを調べて歴史を「食べて」みることも実に興味深いものです。
今回から、大正時代のドイツ捕虜が市内にあった収容所で食べていた料理をシリーズで紹介します。

タイプ打ちされた当時のメニュー
捕虜収容所の食事というと、いい加減な「ごった煮」を与えて、味はおろか量も満足ではなかったかのように言う人がいますが、当時のドイツ捕虜に関してはどうやらそれは誤りです。日本側は食費や材料、薪炭(しんたん)、厨房(ちゅうぼう)設備を提供するだけで、それを使ってどう皆の食事を作っていくかは、食事当番になった捕虜の腕の見せ所でした。タイプ打ちされた当時のメニューが残っており、習志野ではどんなものが好まれたのかがわかります。また、こうした収容所の食生活は、近隣の住民にドイツ菓子やソーセージが配られて好評を博すなど、習志野市域の食生活にも影響を与えたのでした。
今回はその中から、”シュヴァイネ・ブラーテン”をご紹介しましょう。
シュヴァイネ・ブラーテンのバイエルン風キャベツ添え
シュヴァイネ・ブラーテン
- 材料・分量(4人前)
- 豚肩肉(ブロック)…750グラム
- バター…大さじ3
- ブイヨン…250ミリリットル
- 赤ワイン…125ミリリットル
- キルシュ・リキュール…40ミリリットル
- サワークリーム…80ミリリットル
- 生クリーム…45ミリリットル
- 薄力粉…大さじ1
- 塩、こしょう…適量
- 調理方法
- 厚手鍋を火にかけ、バターを溶かし、全体にこしょうをした豚肩肉(ブロック)を入れて焼きます。表面全体に焼き色がついたら、肉全体に塩をします。
- そこへ人肌程度に温めたキルシュ・リキュールを注ぎ入れ、アルコール分を飛ばします。
- ブイヨン、赤ワインを加え、鍋にふたをして70~90分蒸し焼きにします。火加減は中火弱ぐらいが良いでしょう。途中煮汁が蒸発して少なくなったら、ブイヨンを適量加えます。
- 竹串などで肉に火が通っていることを確認したら、肉を鍋から取り出します。
- 薄力粉をサワークリーム、生クリームと混ぜ合わせ、鍋に残ったソースへ加えてとろみをつけ、最後に味を調えます。
- 肉を切り分けて皿にのせ、付け合せのバイエルン風キャベツを添えます。
バイエルン風キャベツ
- 材料・分量(4人前)
- キャベツ…460グラム
- タマネギ…90グラム
- ベーコン…120グラム
- ブイヨン…少量
- 白ワイン…125ミリリットル
- ワインビネガー(赤)…大さじ2
- 片栗粉…大さじ1/2
- 砂糖…大さじ1/2
- バター…小さじ1
- 塩、こしょう…適量
- 調理方法
- キャベツは芯を取り、1センチメートル幅でザク切り、さらにこれを斜めに切ってキャベツがひし形になるようにします。ベーコンと玉ネギはみじん切りにします。
- 鍋にバターを溶かし、玉ネギを中火で炒めそこへ砂糖を加えます。玉ネギが薄くキツネ色になったら、ベーコンを加え少々炒めます。
- この中へ先のキャベツを入れさらに炒め、キャベツに油がなじんだら白ワインを全体にかけ入れます。
- アルコール分が飛んだところで、少量のブイヨンを加え、さらに塩、こしょう、ワインビネガーを入れ、全体によく混ぜ合わせます。
- ふたをしてキャベツが柔らかくなるまで煮たら、最後に味を調えて水溶き片栗粉で少しとろみをつけます。

料理をする国際交流協会の皆さん
捕虜収容所の料理を紹介するに当たり、習志野市国際交流協会文化部の皆さんにご協力いただき、料理を再現してもらいました。習志野市国際交流協会は、市の国際交流を推進し、国際親善、国際理解を図り、本市の国際化に寄与しています。
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更新日:2022年09月29日