No.29 平成10年7月15日号 歴史を物語る建造物 ~千葉工大通用門~

更新日:2022年09月29日

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歴史を物語る建造物 −千葉工大通用門−

 戦前には軍都として軍靴の音が響いた習志野。その中において、日本陸軍の鉄道部隊の礎となった鉄道第二連隊が、津田沼の地におかれたことは、多くの方がご存じだと思います。ここを起点として、習志野原に点在する各陸軍施設をつないだ軍用鉄道が敷設され、物資・兵員の輸送や運転手の訓練などに活用されました。この軍用鉄道で活躍した機関車のひとつに、不思議な形をしたものがありました。これは「双合機関車」と呼ばれるもので、軽機関車二台を後ろ向きに連結したもので、急カーブや急勾配でも強さを発揮し、また車重が軽いため脱線時などでの復旧も容易であるという利点もありました。また揚水機を設備し、蒸気機関車に必要な水を川や池から補給しながら走行できる機能も持っていました。この鉄道連隊のゆかりのものとして、当時の正門の赤煉瓦造りの門柱が、現在の千葉工業大学の通用門として残され、往時の雰囲気を感じさせています。

千葉工業大学通用門の白黒写真

千葉工業大学通用門

 この門柱がこのほど国の登録文化財として千葉県で7番目として登録されることになりました。この登録文化財制度は、建築後50年を経過した建造物のうち、広く親しまれたり、珍しい形をしたりしているものを対象とし、古き良き建造物の面影を守る目的でつくられました。その特色として、登録された建物などは外観を大きく変えないのであれば、内部を改装しての利用が可能であることがあげられます。また、文化財登録となることで、様々な優遇措置を受けることができます。
このような制度の活用により、まちの歩みを物語る建造物が保存されていくことが期待されています。

双合機関車から降りてきた人々の白黒写真

双合機関車-鉄道連隊材料廠内-

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