津田沼浄化センターの概要

更新日:2024年05月14日

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津田沼浄化センターは東京湾の最奥部に位置し、津田沼処理区(一部船橋市も含む)の下水を処理する下水道終末処理場です。終末処理場とは下水道管で集めた下水を処理して、きれいな水に浄化する下水道施設の心臓部です。
 昭和55年9月4日に工事を着手し、昭和59年6月1日に一部を供用開始しました。また、平成22年度の増設により、現在の津田沼浄化センターの処理能力は日最大64,100立方メートルとなっています。(令和6年4月現在)

津田沼浄化センターの施設全体の写真
水処理施設全体の外観写真
計画・施設概要
分類 全体計画 下水道法事業計画
処理区域

1,261.2ヘクタール

(1,643.2ヘクタール)(注釈1)

1,036.8ヘクタール

(1,418.8ヘクタール)

処理人口 96,100人(134,300人) 95,000人(133,200人)
処理水量(日最大)

54,140立方メートル

(74,810立方メートル)

53,520立方メートル

(74,190立方メートル)

排除方式 合流及び分流(注釈2) 合流及び分流(注釈2)
処理場面積 8.2ヘクタール 8.2ヘクタール
処理方法 汚水処理:嫌気・無酸素・好気法(注釈4)
汚泥処理:分離濃縮−脱水−焼却−有効利用
汚水処理:標準活性汚泥法(注釈3)+嫌気・無酸素・好気法(注釈4)
汚泥処理:分離濃縮−脱水−焼却−有効利用
  • 注釈1:括弧内の数値は船橋市からの排水量も含む数値です。
  • 注釈2:合流式とは汚水と雨水を一緒に集めて処理する方式です。分流式とは汚水と雨水を別々に集め、汚水は処理場へ雨水はそのまま公共用水域へ放流する方式です。
  • 注釈3:標準活性汚泥法は、微生物の働きを利用して下水を処理する方法です。
  • 注釈4:嫌気・無酸素・好気法は標準活性汚泥法で除去できない窒素やりんも処理できる処理方法です。

放流水質

津田沼浄化センターでは毎日放流水質を測定しています。
津田沼浄化センター内で処理した放流水は東京湾に流せる排水基準以内に抑え、東京湾の生態系に影響が出ないよう注意して、放流しています。

令和5年度 水質分析結果
  pH COD SS 全窒素 全りん
流入水質 7.5 97 151 43.4 4.90
放流水質 7.1 6.7 2.0 7.9 0.87
放流規制値 6.0から8.5 20以下 50以下 30以下 4以下
  • 単位:ミリグラム毎リットル(pHを除く)
  • 注釈1:COD、全窒素、全りんの放流規制値は千葉県上乗せ条例(水質汚濁防止法に基づき排水基準を定める条例)
  • 注釈2:pH、SSの放流規制値は習志野市環境保全条例

汚水処理のしくみ

津田沼浄化センターでは標準活性汚泥法と嫌気・無酸素・好気法で汚水を処理しています。

流入下水を処理して排出するまでの仕組みと流れを説明した図

下水処理場の仕組み

汚水処理 各工程の役割 (数値は実績値)

1. 沈砂池(ちんさち)

大きなごみなどを遮断するスクリーンの写真

沈砂池

 津田沼浄化センターに入ってきた下水は、この沈砂池で大きなゴミなどを取り除きます。画像にあるスクリーンは分配槽に送るためのポンプを大きなゴミから守る役割をしています。なお、津田沼浄化センターに流れ着く下水は、最長距離約8.5キロメートルもの下水管を緩い傾斜で流れてきて、この沈砂池に流入するころには約10メートルもの深さにもなります。(分流沈砂池の場合は約5メートル)

2. 分配槽(ぶんぱいそう)

分配槽の外観の写真

分配槽

 沈砂池からポンプでくみ上げた汚水を最初沈澱池に分配します。
 津田沼浄化センターは3系統の水処理施設があり、1系8池、2系4池及び3系2池の各施設の処理能力に応じた流量になるように分配します。工事などで池の水を抜くときは、ここで他の池に割り振るなどの調整を行います。

3. 最初沈殿池(さいしょちんでんち)

最終沈殿池の外観の写真

最初沈澱池

最初沈澱池では分配槽で分配した汚水から、細かい砂などを長さ約20メートルから30メートルの池を約2時間から3時間かけて沈殿させ、上澄水を次の工程の反応タンクに流します。
 底に溜まった細かい砂などは底部にあるポンプで引抜き、濃縮・脱水をして、津田沼浄化センターから搬出します。
 なお、最初沈澱池は悪臭の原因となるため、大部分が蓋で覆われており、池を見られる部分が限られています。

4. 反応(はんのう)タンク

反応タンクで汚水を処理している写真

標準活性汚泥法

 最初沈殿池からの上澄水を活性汚泥法で処理します。活性汚泥法とは河川の自浄作用を利用したもので、細菌や原生動物のような微生物により汚水を処理する方法です。反応タンクで汚水を速やかに処理するために、微生物を含む汚泥と汚水を混合し、空気を送ることで微生物を活性化させ、汚水に含まれるし尿や油など有機物を分解します。
 画像は1系の反応タンクで長さが約50メートルあり、およそ10時間かけて通過します。津田沼浄化センターでは1系の前半部分は疑似嫌気槽、後半部分を好気槽として処理しています。

反応タンクで汚水を処理している写真

嫌気・無酸素・好気法

 3系の嫌気・無酸素・好気法では、反応タンクを嫌気槽、無酸素槽、好気槽の順に3つの槽に分け、空気量を調整して処理します。3つの槽に分けることで標準活性汚泥法では処理できない、窒素やりんの処理が可能になります。
 また、槽の長さは合計で約90メートルもあり、そこを約13時間かけて通過します。その後、3系に流入した全量に近い水量を再び無酸素槽にもどし、再び処理され、最終沈澱池へ流れていきます。

5. 最終沈殿池(さいしゅうちんでんち)

最終沈殿池の写真

最終沈澱池

 反応タンクで処理された汚水を約35メートルから55メートルの池を約4時間かけて通過させ、沈殿物(汚泥)と処理水に沈殿分離させます。
 微生物を多く含む沈殿した汚泥は、一部を反応タンクに戻し(返送汚泥)、残りは最初沈澱池の細かい砂などと一緒に濃縮・脱水処理を行います。

6. 塩素混和池(えんそこんわち)

塩素混和池の写真

塩素混和池

 水処理工程で処理した処理水を消毒する施設です。 下水排水には大腸菌などの細菌もいますので、次亜塩素酸ナトリウムで消毒し、海に放流します。
 塩素混和池の経路は画像のようにジグザクになっており、次亜塩素酸との接触時間を確保しています。
 また、津田沼浄化センターの最終放流口にもなりますので、毎日、ここで水を採取して、放流水質の確認を行っています。

汚泥の有効利用

粉末状の溶融スラグと粒径1センチメートル程度の骨材の写真

左:人工軽量骨材 右:溶融スラグ

 津田沼浄化センターから排出する脱水汚泥は、一部を民間の中間処分場に運び、建築物の材料(セメントや人工軽量骨材など)に再利用しています。
 また、隣接するクリーンセンターへ脱水汚泥を搬入し、溶融スラグを生成し、アスファルトフィラ(骨材)として有効利用しています。

津田沼浄化センターからのお願い

津田沼浄化センターの水処理は微生物の力によってきれいな水にしています。
このため、食べかすや食用油などを多く含んだ水が流入すると微生物が汚水の処理をしきれないことや、油(塗料や灯油など)の有毒物などが流入すると微生物が死んでしまうことがあり、再び同じような処理ができるまでに1か月近くかかってしまいます。
 常に健全な水処理ができるように、排水溝(下水)へ流す水への心がけをお願いします。

施設見学のご案内

見学を希望される方は、事前にお電話にてお問い合わせください。なお、日程につきましては施設の都合上、ご希望にそえないことがありますのでご了承ください。

  • (注意)施設見学申込み用紙は、下記添付ファイルからダウンロードいただけます。

現在、施設の大規模な改築工事を実施しているため、施設見学を中止しております。


 

この記事に関するお問い合わせ先

このページは津田沼浄化センターが担当しています。
所在地:〒275-0023 千葉県習志野市芝園3丁目3番1号
電話:047-451-2291 ファックス:047-452-6406
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