No.142 デジタル社会の先にある「向こう三軒両隣」【2026年7月1日号】
梅雨の時期を迎え、大雨による災害が多くなる季節ですが、風水害は事前の備えによって軽減できる「対応可能な災害」です。日頃から気象情報を収集し、自ら備える「自助」、地域で助け合う「共助」、行政が担う「公助」を意識して備えましょう。
さて、日本では人口減少が進んでいます。昨年実施された国勢調査の速報では、千葉県の総人口が調査開始以来、初めて減少に転じました。今から14年後の2040年には、年齢別人口が一番多い団塊ジュニア世代が、全て65歳以上となり「少子超高齢化のピーク」が訪れます。いわゆる「2040年問題」です。
働き手不足は今後さらに深刻化し、地域サービスやインフラ維持への影響が懸念されています。「静かな有事」とも言われるこの課題に、行政が向き合う上で欠かせないのが「デジタル化」です。本市では、ペーパーレス化やオンライン化を進めることで、業務の効率化やコスト削減を図り、限られた人員で行政サービスを維持していくための方針を実行しています。
一方で、AIやデジタル技術が進化する時代だからこそ「人と人との直接的な交流」の価値は高まると言われています。最も身近な支え合いの基盤は、家族や親戚、そして友人ですが、お住まいの近くに住んでいる方との「顔見りの関係」を育むことも大切です。
本市では、市内全てを網羅する16地区で「まちづくり会議」が設置されています。それぞれが町会や自治会の役員を中心に、地域内を担う学校や施設の代表者、地域担当の市職員も参加して地域の課題や情報を共有しています。ここで得られた情報がそれぞれのコミュニティに届き「向こう三軒両隣」の交流を支えており、「自助」と「公助」の隙間を補完する「共助」になっています。
デジタル社会の進展によってあらゆる利便性が向上し、家族構成や働き方、価値観が多様化する中、町会・自治会やPTA活動など地域活動についてさまざまな議論が行われています。しかし、地震のように予告なく発生し、広域に影響を及ぼす災害もあります。こうした非常時に備える観点からも「人と人との直接的な交流」は、いつの時代でも引き続き重要だと考えます。
円滑な交流には何よりも相互理解と調和が大切です。「それぞれの立場や状況を尊重しながら緩やかに繋がり続ける住民自治」を行政としても支援してまいります。
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更新日:2026年07月01日