No.71 「山頂とは折り返し地点である」の感慨【2018年11月1日号】

更新日:2022年09月29日

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 秋は芸術、味覚、スポーツなど色々な楽しみがありますが、私としては食に偏りがちになる要注意な季節です。時折スポーツジムで抵抗しています(笑)

 少し前のことですが、8月、休暇を利用して妻と久しぶりに富士登山に行ってきました。20歳で初めて登ってから12回目、今回も吉田ルート(山梨県)です。

 朝10時頃、5合目からスタート。しばらくは平坦な道と「下り道」も経て6合目直前からがいよいよ本番。登るほどに傾斜はきつく、酸素は薄くなっていきます。立ち止まる回数が増え、気圧の低さから手足がむくんできます。約6時間かけて標高約3400メートル(本8合目)にある宿に到着、眼下の景色と目の前で湧き上がる入道雲から高さを実感します。

 ここで宿泊なのですが、山小屋で与えられたスペースは二人で一畳。仮眠でもなく目を瞑るだけの数時間です。

 真夜中2時、宿周辺がにわかに騒がしくなります。御来光登山タイムです。日の出時刻(朝5時)に向けて登るのですが、山頂に向けて狭くなる登山道は大渋滞。人の流れに従うしかありません。振り返ると見えるヘッドライトの輝きを見ているうちに山頂に着く感じでしたが、通常なら1時間半の行程が、2時間以上かかりました。

 そしてその時。手を合わせる人、涙をぬぐう人、万歳する人、スマホをかざす人、さまざまな感動の姿を御来光が照らします。格別な日本一の瞬間です! 今回も最高の登山でした。めでたしめでたし…となるところですが、ここはまだ折り返し地点なのです。

 経験者にはお馴染みですが、景色の変わらない下り坂だけの2時間強。膝は笑い、つま先が泣きます(痛)。何とか6合目まで下り、あと少し。しかし、吉田ルートにはクライマックスがあります。行きの快適な「下り道」が最強の「登り坂」として立ちはだかるのです。スタートしたばかりの登山者と、引きつった笑顔ですれ違いながらゴールイン。山梨名物「こけもも味のソフトクリーム」の味に無事の帰還を感じるのでした。

 今回は日頃のジムが功を奏して、疲労回復は早めでした。「忙中閑(ぼうちゅうかん)あり」という言葉に心地よさを覚えながら、大いにリフレッシュできました。

 富士山、忘れた頃に、また登ります。

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