No．43 いつもやさしさを胸に、未来へ【2016年2月1日号】

 平成28年が始まって早くも1カ月が経ちました。今年のお正月は穏やかな天候となりましたが、市民の皆さんはどのように過ごされましたか。

 1月11日、習志野文化ホールで成人式が行われ、会場ははつらつとした若さに包まれました。若者たちの姿にかつての自分の姿を思い出しながら、新成人の皆さんに「飛行機が向かい風を利用して大空に飛び立って行くように、皆さんもこれから先に待ち受ける幾多の課題を、自分を上昇させる力に変えて乗り越えてほしい!」とメッセージを送りました。

 新成人の皆さんが生まれた当時からしますと、この20年余りでITをはじめ社会環境が劇的に変わりました。今や、ロボットによる接客やドローンによる配達、さらには自動操縦の乗用車など、かつて手塚治虫さんが描いたアニメ「鉄腕アトム」に代表される未来の姿が現実のものとなりつつあるのです。一方で、世界の一部の地域で頻発している紛争やテロをはじめとしたさまざまな状況は、同じ未来でも「北斗の拳（アニメ）」や「ターミネーター（映画）」のような殺伐とした世界もほうふつさせます。

 機械化・自動化がますます進み、いや応なしに効率化・合理化を果たさなければならない状況下では、人と人との関係が希薄化していきます。行政では、人口や経済が右肩上がりではなくなっている近年、増分主義ならぬ減分主義、つまり何かを削減して財源を生み出さなければならない状況が顕在しています。

 このような社会で、習志野市が掲げる将来都市像「未来のために〜みんながやさしさでつながるまち」を達成することの意義は、今後ますます高まってくるだろうと確信しています。身近なところで人やものに対してやさしい心で接することは、巡って必ず返ってきます。やさしさの輪を広げ、温かく生きやすい未来につなげていきたいものです。

 寒さはこれからが本番です。風邪やインフルエンザをしっかりと予防して、元気に春を迎えましょう。