No.29 厳しい時代だからこそ必要なもの【2014年6月1日】

更新日:2022年09月29日

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 ゴールデンウィークに各地の混雑ぶりが伝えられる中、驚くべきニュースがありました。財務省の諮問機関が国の財政の長期試算をしたところ、今後の社会保障費の増大や労働力人口の減少などにより、国と地方を合わせた債務残高(いわゆる借金)が、46年後の平成72年度(2060年度)には、最大で現在の10倍となる1京1,400兆円にも膨らむ可能性があるという内容です。早期の経済の再生、歳入・歳出両面での抜本的改革が不可欠とされ、改めて「厳しい時代」を迎えていることを認識しました。
 習志野市では4月から5月にかけて、さまざまな団体の総会が行われました。最近の町会・自治会やボランティア団体、社会教育団体をはじめとする公共的非営利活動で共通して抱えている悩みがあります。それは後継者や役員の担い手が不足していることと、会員が増えない、むしろ減っているという現象です。高齢化社会のただ中にもかかわらず、高齢者を対象としたサークル団体においても会員数が減少傾向なのです。町会・自治会組織においては住民の高齢化が、その他のサークルや団体においては情報化社会の発展により団体に所属しなくとも個人でできることが大幅に増えたことによるニーズの変化が主な理由だそうです。
 また、若い世代、特に子育て世帯では、共働き夫婦が増加したことや、就業時間帯の多様化により、地域活動はもとより、子ども会やPTA等への参加や活動も縮小している傾向とのことです。
 現在の情報化・多様化社会は、個人の力や可能性を格段に向上させ、自己実現がおおむね果たせる社会環境が構築された一方で、社会的な絆が希薄になってきていることや、不明確な情報の量が増大し、錯綜している状況も指摘されています。少子高齢、人口減少時代を迎えている今、豊富な資源を配分する世の中から、減り続ける資産が枯渇しないように、どう分かち合うかを問い続けながら進行する「厳しい時代」になっています。
 私は、どんな困難な時でも、厳しい時代であっても“人の絆”と“やさしさ”が平和で豊かな社会を持続する原動力であり、根源だと思っています。
 習志野市はこれまで、地域内外の絆を大切にしながら発展してきました。今後も、これまで以上に人や地域の絆を深め、やさしさと思いやりの心でつながり、皆さんとともに考え、行動し、さまざまな困難を乗り越えていく決意を固くしました。

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