令和元年9月掲載分
津田沼に初秋の風を感じて 〜「竹灯籠と舞の夕べ」を鑑賞〜
2019年9月17日
二百十日の初秋の風が吹く時期、越中八尾町(やつおまち)で行われている伝統的な“おわら風の盆”をご存知の方も多いと思います。この上品で風雅な催しが、9月7日(土曜日)夕刻に津田沼一丁目公園で開催されました。
このイベントは地域住民へ感謝の気持ちを表そうと、津田沼一丁目商店会と津田沼一丁目町会および津田沼北部連合町会が主催して、毎年秋に「竹灯籠と舞の夕べ」というタイトルで行われているものです。
イベントの企画を初回から担当されている同商店会会長の杉林昇さんに、実施に至る背景や経緯などをお伺いしました。

お話を伺った杉林さん

イベントチラシの表(左)と裏(右)
―この催しは、いつ頃からどのように始まったのですか。
『2011年春に「大人向けのお祭り」「日本文化の紹介」「(習志野市に転入された方の)故郷を想い起こす」という3点をテーマとするイベントを予定していましたが、東日本大震災の発生により、実施時期を同年秋に変更して開催することになりました』
―イベントの内容を教えてください。
『ファミリー向けの賑やかなお祭りではなく、大人向けの落ち着いたステージイベントで、例年二千人以上の方がご覧になっています。
日本文化の紹介として、竹灯籠の展示や“おわら風の舞”の演舞をイベントの軸に据え、和楽器の演奏や懐かしい日本の唄の歌唱については、習志野市にゆかりのある方々に出演協力いただいています。今回のイベントで9回目を迎えました』
【注意】“おわら風の盆”は八尾地区で行われる民謡行事のことで、今回のイベントでは“おわら風の舞”として紹介しています。
記者は津田沼に20年以上住んでいますが、これまで関心は持っていても一度も参加したことがなかったため、今回反省の気持ちも込めて参加しました。
昼間の蒸し暑い空気が涼しげな夕風で取り払われ、会場は徐々に過ごし易くなってきました。折しも上弦の月と星が一点現れ、暮れなずむ夕空に輝き始めてきています。薄暗くなった会場では「竹宵(たけよい)の会」の方々による竹灯籠三百本の光が見学者の足元を照らし、幻想的な雰囲気を醸し出しています。記者も幾つか竹灯籠に点灯させていただきました。

竹灯籠点灯式(宮本市長)

優しい光で足元を照らす

「竹宵の会」代表の尾曽さん
「習志野越中おわら節」の方々による風の舞は、踊り手が編み笠を被り顔の表情が分からないため、手先と体全体のしなやかな動きがとても優美で魅力的です。風の舞の演舞の前には、お祭りを盛り上げる和太鼓と篠笛の演奏、和服による着物ショー、津軽三味線の演奏、懐かしい日本の歌の歌唱もあり、満ち足りた一夕になりました。

和太鼓と篠笛

和服による着物ショー

月を背に津軽三味線演奏

懐かしい日本の歌

「習志野越中おわら節」の方々による風の舞
記録的な猛暑で心身が疲れ切った今年の夏も終わり、ようやく待ち遠しい秋が近づいてきたという安堵感も感じられるひと時でした。
地元富山の“おわら風の盆”では、伝統を守りながらも新しい時代の息吹を吸収して常に変化していると聞いています。津田沼のイベントも、新しい風を取り込みつつ次の世代にまで永く伝わっていくことを期待したいと思います。
取材・写真
広報まちかど特派員 三浦 由久さん
響けよ 歌声〜日韓音楽高校生のコンサート 〜習志野で紡ぐ感動の渦〜音楽の交流
2019年9月12日

代表の戸田志香さん
8月27日、市民会館で日韓の音楽を学ぶ高校生のコンサート「響けよ 歌声」が開催され、満員の聴衆に大きな感動を与えました。
このコンサートは3年前から日韓交互で開催され、今年は習志野市の他に千葉市で行われました。主催は日本韓国音楽高校生コンサート実行委員会(代表は市内本大久保居住の戸田志香(ゆきこ)さん)です。

手を携えて歌う日韓の高校生・千葉女子高校オーケストラオーケストラ
前半は、日本歌曲を3名の日本の高校生が歌唱、韓国歌曲を韓国の高校生3名が歌唱、後半は、千葉女子高校のオーケストラとのコラボで両国の高校生がイタリア歌曲等を歌いました。
日本側出演者3名
(日本歌曲)「かやの木山」・「この道」・「 行々子 ((よしきり))」

千葉西高校・喜久田大和さん

千葉北高校・井出瑠葦さん

幕張総合高校・宮田爽佑さん
韓国側出演者3名 (韓国歌曲)
「山村」・「ぶらんこ」・「出迎え」

仙和芸術高校・林さん

京畿芸術高校・金さん

桂園芸術高校・李さん

「閉じておくれ僕の眼を」を日韓全員で演奏
後半は日韓の高校生と千葉女子高校オーケストラのコラボレーションによるイタリア歌曲の歌唱で、満席の客席から大きな拍手が鳴り響きました。
戸田さんの働きかけで、2つの国を音楽でつなぐ伸びやかな歌声のコンサートも、フィナーレを迎え「アリラン」の全員合唱に続き、100年前、習志野俘虜収容所の捕虜が作曲し愛唱されていた「閉じておくれ僕の眼を」、韓国の「あの雲の流れ行くところ」と「浜辺の歌」の全員による演奏が行われました。

ロビーで多数の観客と交流する両国の高校生
盛り上がったコンサート終了後も、感動の余韻を残しながら、名残を惜しんで高校生達と大勢の市民がロビーで語り合う姿も素晴らしいものでした。
パンフレットを見ながら、司会の戸田さんから習志野市の名産であるソーセージの起源や、習志野ドイツ兵俘虜収容所にまつわるエピソード、習志野市商工会議所から出演者の全員に習志野ソーセージのプレゼントがあったなどの紹介がありました。
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更新日:2022年09月29日