下水道の役割

都市化した市街地は、高層住宅の建設や道路の舗装化により降った雨が地下に浸透しにくくなり、雨水の流出量が増加することにより、在来水路の能力不足から大雨時には浸水が発生することがあります。下水道を整備することにより、都市内の水害から住民の財産を守ります。

台所やお風呂の水をそのまま側溝等に流すと排水が滞留し、蚊やハエが発生したり悪臭の原因となることから下水道の整備により汚水を速やかに流し、周辺環境の改善を図る役割を持っています。

汚水が処理されないまま川や海に排出されると、水質の汚濁が進行します。水質の悪化は上水道や農業・工業用水並びに漁業さらには海水浴等のレクリエーションの場へ影響を与えることから下水道の整備により水質汚濁の防止及び自然環境の保全を図る役割を持っています。

従来のくみとりトイレは、収集運搬時の臭いや伝染病の媒体となる蚊やハエの温床となることや、小規模な浄化槽については、維持管理が適切に行われないと汚水がきちんと処理されず悪臭や汚物が排出されてしまいます。

浄化槽等は定期的な維持管理及び汚泥等の収集が必要となることから下水道の整備により効果的な水洗化を図りこのようなわずらわしさを解消します。