藤崎3丁目南遺跡D地点の発掘調査報告書を刊行しました
更新日:2015年12月15日
藤崎3丁目南遺跡D地点の埋蔵文化財発掘調査
藤崎3丁目南遺跡の位置
藤崎3丁目南遺跡は、習志野市の北部、船橋市との境に近いところに位置します。宅地造成に伴い、平成25年8月から9月にかけて発掘調査を実施しました。その後、発掘調査の記録類や出土資料の整理作業を行い、発掘調査報告書を刊行しました(『藤崎3丁目南遺跡D地点埋蔵文化財発掘調査報告書』)。報告書は市立図書館各館・千葉県立図書館等でご覧いただけます。
柄鏡形竪穴建物跡
今回の調査では、今からおよそ4千年〜3千8百年前、縄文時代後期
建物の出入り口に埋められていた縄文土器
高さ約37センチメートル
この土器は、縄文時代後期初頭(今からおよそ4千年前)の柄鏡形竪穴建物跡SI-21(上の写真参照)の出入り口部分に埋められていました。竪穴建物の出入り口付近に完全な形に近い土器を埋めること(「
建物の中に丸ごと斜めに置かれていた縄文土器
高さ約32センチメートル
この土器は同じ柄鏡形竪穴建物SI-21の奥に、斜めにわずかに床に埋めた状態で見つかりました。この竪穴建物跡の床面付近には、ほかに遺物がほとんどなく、この土器は意図的に設置したと推測されます。この土器も火にかけた痕跡が顕著で、煮炊きに使っていたものを再利用したと思われます。儀礼・祭祀・埋葬などに関わるものかもしれませんが、土器の中には遺物などが残されておらず、当時の人々がどのような意図・目的でこのように半埋設したのかはよくわかりません。
入れ子になって見つかったミニチュア土器
縄文時代後期前葉(今からおよそ3千8百年前)の竪穴住居跡SI-01の
五本足状の土器
図の灰色部分は欠けているところ
土坑(穴のこと)SK-15から出土したこの鉢形の土器は、底の部分が5つの足状に分れています(一足は欠落)。縄文時代後期前葉の土器と考えられます。このような五足状の土器は、同時期に類例が少なく、貴重な資料です。
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