No.97 平成19年3月1日号 縄文2-縄文土器の文様-

更新日:2022年09月29日

ページID : 4706

新ならしの散策 No.97

縄文2-縄文土器の文様-

(右上)一部が欠けており、底が尖った縄文土器、(左上)右上の土器の模様の拡大写真、(下)右から左方向斜め下に2種類の模様が復元された縄文の写真

 前回紹介したように、縄文は土器づくりの時に、粘土が柔らかいうちに縄(撚紐)を押しつけながら転がしてつけたものです。この時に使う撚紐(縄文原体)の撚り方や材質、転がす方向の違いによって、縄文は実に多種多様です。

 縄文時代のうち、最も縄文の種類が多いのは関東地方の縄文時代前期の土器でしょう。世界的に見ても、縄文という文様が最も発達した地域・時代であったと考えられます。市内の実籾霊園遺跡ではこの時期の土器がたくさん出土していますので、その一例を紹介しましょう。

 写真上段の土器の胴のあたりには、前回紹介した縄文よりもかなり複雑なパターンの模様が見られます。写真下段にその原体を復元しました。撚りの方向が互いに逆な2本の撚紐を撚り合わせたもので、専門的には直前段合撚と呼ばれる(山内清男『日本先史土器の縄紋』ほか参照)縄文原体です。これを作るには撚り合わせる作業を5回も繰り返さなければなりません。

 実際に作ってみますと手先の器用さと熟練が必要なことがよくわかります。縄文人のみごとな手わざを、このようなところからも知ることができます。

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